第794回 「最近の市況に思うこと」

 

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Contents 物件案内時の注意点(買い手に好印象を与えるコツ

●不動産売買は営業マンの営業力やヤル気次第

●高く売るコツは? ●実は何より大事なのは売主の印象

●物件案内時の注意点(買い手に好印象を与えるコツ)

●本当に専任媒介がいいの?   その他

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最近1年程度のマンション市場を総括すると、立地条件によって差異は大きいものの、大まかにいえば「都心は好調。郊外は低迷」と言って良いようです。

 

次に、住宅ローンの金利動向動向ですが、これからは上昇トレンドに向かうかもしれないとしても、2%も3%も高くなることはないでしょう。

 

価格は下がる気配がなく、とりわけ東京都心は新築も中古も高値が続き、一部の人気地域の中古は「今も上昇傾向にある」と言えそうです。 それでも需要は底堅いようで、高値の取引が成立しているのです。

 

一方、地域によって差異があるものの、手が出ない人も増えていると見られ、全体としての売れ行きはまだら模様です。

 

●新築マンションの価格動向

新築マンションの調査を続けている「不動産経済研究所」のデータを覗くと、1月以降の1都3県の平均単価(3.3㎡当たり)は以下のように推移しています。

( )内は前年同月比を示します。

※平均坪単価の推移

1月:312万円(8.7)、2月361万円(15.5)、3月322万円(4.4)、4月309万円(16.7)、5月;299万円(2.7)、6月:329万円(5.8

・・・・・4月と5月は前年割れでしたが、ほかは前年比上昇です。 高値が続いていることが分かります。

 

※発売戸数の推移も見ておきましょう。

1月:1128戸(▼15)、2月2287戸(+2.4)、3月2492戸(▼20)、4月2426戸(+16)、5月;2466戸(▼9)、6月;1917戸(▼1.1

 ・・・・・お分かりいただけるように、発売戸数は相変わらず低迷しています。

 

●中古マンションの価格に一服感

東京カンテイ社がまとめた6月の首都圏(一都3県)の中古マンションの売り出し価格は70㎡換算価格で前月比6万円(0.1%)高い4705万円、14か月連続の値上がりになったようです。

 

ただ、上昇率は縮小傾向にあり、価格高騰に一服感が出始めていると同社は分析しています。東京23区は「ほぼ横ばい」、在庫数が増えているとのこと。 値下げした住戸の割合を示す「価格改定シェア」は4割前後で推移、前年同月比で1割ほど増えていると発表しました。

 

正味の在庫数を指す「流通戸数」は12,822戸で1年に3割強も積み上がっているようです。

ただ、周辺3県は東京都心に比べて安いことから販売戸数が増加し、価格も上がっているとしています。

 

●新築発売戸数の推移

婚姻件数が減ったことから、家族向けのマンション需要も減っています。それが発売戸数の減少の要因ですが、実は、それ以上に供給側の事情変化が大きかったと見られます。

 

過去10年の新築マンション発売戸数(一都三県)を見てみましょう。

2013年:56,478

2014年:44,913

2015年:40,449

2016年;35,772

2017年:35,898

2018年:37,132

2019年:31,238

2020年:27,228

2021年:33,636戸 (2013年比▼40%と激減

 

 需要が減ったというよりは、建設用地が枯渇した(大幅に減った)ことが要因で、最近10年を見ると、供給したくてもできないという実態が続いています。今後も増える見通しはなく、品不足は常態化しているのです。

 

●高くても品物が少なければ売れるはずだ

今のマンション市場を端的に表せば、高値が続き、買い手が限定されていということになります。 こため、売れ行きが極端に悪化しているという状況には陥らないのです。

 

新築マンションは、着工後しばらくして販売を開始しますから、竣工までには早くて1年、タワーマンションになると工期が長く2年、2年半と長いので、その間に完売に持ち込むことが可能です。

 

実際にも、竣工までに完売に持ち込めた例も少なくないようで、売れ行き不振の事例は減少傾向にあるようです。

 

●どんな物件を選べばいいのか/ファミリー層の場合

最近の報道によれば、コロナ禍のために、郊外居住も問題ないと考える人が増えているようで、郊外マンションも人気になっている例が少なくないと伝わってきます。

 

しかし、これをもって時代の大きな潮流と見るのは早計です。 テレビ報道に取り上げられた人気の郊外マンションもありましたが、統計的に郊外居住が進んでいるとは断定できないのです。

 

とはいえ、価格高騰のために、東京都心・準都心の物件には手が出ない人も増えてしまい、少しでも安い物件はないかと新築から中古に転じたり、立地条件を広げて探したりといった行動に転じる人は増えているようです。

 

それでも、どこも高値ですし、魅力的な中古は安くないため、なかなか購入に至らない人も多いのです。買えないまま時間が経過してしまった人の中には、半ばあきらめ顔で「当分は休憩します」と語る人すら見かけます。

 

待つのは得策なのでしょうか? 筆者にもそんな問いかけが増えていますが、こう答えています。 「待つのは得策ではありませ」と。

 

では、今後はどんな作戦で進んで行けばいいのでしょうか? 新築は引き続き注目して行きましょう。気になる物件があれば、検討して行ったらよいでしょう。

ただ、新築マンションの販売手法は価格を伏せながら買い手を誘導しようとします。 そして客を待たせる傾向が強いので、注意しなければなりません。

 

新築で予算に合う物件が見つからない人は、中古をターゲットにするほかありませんが、その中古も「築浅物件は高すぎる」うえ、価格交渉も受け付けてもらえないことが多いので、発想を転換し、築15年以上20年の物件をターゲットにした方が良いのです。

 

そして、候補物件が見つかったらリフォームに力を入れましょう。 ただし、リフォーム費用をかけ過ぎないことが大事です。

 

●シングル層・DINKS層の選択基準は?

郊外居住が叶わないカップル層やシングル層も、基本はファミリー層と同じですが、気を付ける点をひとつだけ挙げるなら、ワンルームの混在率が高い小型マンションは避けるべという点です。

 

大きくて立派なマンションを選ぶようにしなければなりません。ファミリータイプ中心の50戸と、ワンルーム中心の50戸では、スケール感がまるで違います。

 

ファミリータイプ中心50戸のマンションで、エントランスホールなどの共用部も広くて立派な印象があるかどうか、無論、最寄り駅から近いかどうか、こうしたチェックポイントを忘れずに選びましょう。

 

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